以下、朝日新聞より抜粋
火星に氷の家建つかも コンペで日本人建築家が最優秀賞
朝日新聞デジタル 10月13日(火)5時2分配信
米航空宇宙局(NASA)が、2030年代に火星に建設する宇宙飛行士用の居住施設の設計コンペで、ニューヨーク在住の日本人建築家、曽野正之さん(45)たちの作品が最優秀賞に選ばれた。火星に大量にある氷で巻き貝のような壁を作り、放射線や外気から人体を守る。実際に建設されるには技術審査などに合格する必要があるが、夢が広がりそうだ。
【写真】火星に建設された氷製の居住施設の想像図=CloudsAO/SEArch提供
コンペは、宇宙開発の革新的な技術やアイデアを一般から募る試みの一つ。NASAが35年ごろに計画する有人火星探査で、宇宙飛行士4人が1年間、火星に滞在すると想定し、安全で快適に暮らせる施設(約93平方メートル)を募集した。火星にある材料で宇宙飛行士の到着前にできていることが条件で、3Dプリンターとロボットによる遠隔操作で無人で建てられることなどが評価された。
曽野さんたちは、火星の極地に大量にある氷に注目。ロボットが地下から削り取った氷を溶かして3Dプリンターに流し込み、壁などを作ることにした。居住空間は、厚さ5センチの氷壁をドーム状に二重に覆った。内部は4階建てで、キッチンやトイレ、寝室などが備わっている。氷壁を採用したことで、昼は外光が差しこみ、夜は砂漠の一角に明かりがともったように見えるという。「人類が火星に到達した記念碑となる文化的で美しい施設を提案したかった」と話す。
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